「こう見せなければ」という思い込みを外すと、仕事の流れが変わります
企画を立てても集客がうまくいかない人には、ある共通点があります。頭の中で作り上げた「架空の相手」に向けて発信している、ということです。その思い込みを外すだけで、仕事の流れは変わってきます。
さまざまな方のお話を伺っていると、集客がうまくいく人と、いつも同じところで詰まってしまう人との違いが、だんだん見えてきます。
はっきりお伝えします。うまくいかない人の企画には、たいてい共通点があります。
「相手はきっとこういうものを求めているはず」。そう決めて、頭の中で作り上げた「誰か」に向けて、ずっと発信しているのです。実在する人ではなく、自分の想像の中の人物に向けて。
「頭の中の人物」に向けて発信しているから、ズレてしまいます
「こんなことを言ったら嫌われるかもしれない」「もっと優しく見せなければ」「こう魅力的にアピールしないと、人は来ない」。そうした思い込みを積み上げて企画を組み立てていくと、どんどん現実からズレていきます。
なぜなら、その相手は、あなたの頭の中にしかいないからです。
とくに、自分の好きなものがわからない方、ずっと周りに合わせて生きてきた方、「社会はこういうものだ」「人はこういうものだ」という固定観念の中で動いてきた方は、本物の相手が見えにくくなっていることが多いものです。
日常のあちこちで、「この人はきっと私のことをこう思っているはずだ」「がっかりされた」「あの人は怒っている」と、相手の気持ちを勝手に決めてしまう。そして、それをそのまま仕事に持ち込んでいます。だから、何を発信してもズレてしまい、何を提供しても刺さらないのです。
「伝えていい部分」と「伝えなくていい部分」がわからなくなっています
この思い込みが厄介なのは、発信の「方向」だけでなく、「何を伝えるか」まで狂わせてしまうことです。
「こうしないと人が集まらない」「こう見せなければ」という考えがあると、本当は積極的に伝えてよい部分をぐっと抑えてしまったり、逆に「そこはそれほど強調しなくてもよいのに」という部分を一生懸命アピールしてしまったりします。
その結果、「なんだか反応がない」「伝わらない」ということになります。思い当たる節はないでしょうか。
ですから、まず見直していただきたいのは、企画の中身そのものよりも、その根っこにある「人はこういうもの」「自分はこうしなければ」という思い込みのほうです。
思い込みを外すと、仕事の流れはガラッと変わります
では、どうすればよいのでしょうか。
日常の中で、「あ、また相手の気持ちを決めつけていた」と気づいていくことから始めます。
「この人はこう思っているはず」という思いに気づいたとき、「でも、本当のところはわからない」と、一度手放してみてください。実際にその人が、その話をどのくらい好きなのか、嫌いなのか、してほしいと思っているのかどうか。わからないと認めてみるのです。そして、相手の考えに巻き込まれず、自分が正しいと思うことを行っていきます。
これを積み重ねていくと、今まで無意識に「伝えるのを怖がっていた部分」が、自然に言葉になっていきます。それが、本当の意味で相手に届く発信になっていくのです。
誤った思い込みを外すと、いろいろな物事がするすると動き出します。仕事も、突き詰めれば人間学なのです。