未来への依存――その癖が今の人生を見えなくする
「今じゃない、もっと先に何かある」という感じ方は向上心じゃなくて未来への依存よ。満たされない本当の理由と、今の自分と一致するためのヒント。
Original Article
キャシ天野さんの承諾をいただき、ブログ記事をLoveDecode流に再編集して掲載しています。オリジナル記事も合わせてご参照ください。
オリジナル記事:未来志向、未来への依存
職場も、家も、今いる場所には何か足りない気がして、もっと充実した場所、もっと理想的な環境が別にあるような気がしてる。そっちに向かって生きてる感じ。今には集中できなくて、目の前にいる人も、今いる場所も、どこかうわの空で大事にできない――そういう感覚、けっこういる人多いのよ。
でもね、これ、向上心じゃないから。はっきり言うけど、勘違いしないで。
「いつか」という感じ方は、癖なのよ
未来に何かある、もっとよいものが手に入るはず、という感じ取り方は、目標があるからそう思えるんじゃなくて、そういう「癖」なの。これが厄介でね。
なぜかというと、たとえ何かが手に入っても、同じ感じ方がそのまま続くから。新しい家が建っても、仕事が変わっても、結婚しても――「まだここじゃない」がついてくるの。環境を変えても解決しないのは、問題が環境にあるんじゃないからよ。
そしてもうひとつ厄介なのが、この癖は「今ある資質」を見えなくさせてしまうってこと。今の家族、今の仕事、今の自分がもっている何か、ぜんぶ「まだいい段階じゃない」として素通りしていく。本当の意味での前向きさなら、目標を持ちながらも今も味わえる。それがバランスのとれた前進というものよ。
本当の問題は「今の自分との不一致」
これもはっきり言うわね。これは「未来が不安かどうか」の話じゃないの。
本当の問題は、今、自分の心と一致できていないまま、ああ大丈夫だ、いいなあと思えないまま――その感覚が、解消されていないことなの。だから未来に正解があると思い込んで、気持ちがそっちへ逃げてしまう。
たとえば幼いころに、何かを一緒に楽しみたかったのに、そうできなかったことがあったかもしれない。楽しいことがあっても、それをうまくサポートしてもらえなくて、気持ちが表現できないまま、なんとなく置いていかれるような戸惑いが残ってしまった。そういう経験が、「今はまだここじゃない」という感じ方のベースになっていることがあるのよ。
でもね、「そういうことがあったのかもしれないなあ」と気づくだけで、じゅうぶん。それ以上、深掘りしなくていいから。
考え込むほど、こじれていくから
ここ、大事なことを言うわね。
心の癖に気づいたとき、人はたいてい「直そう」としてしまう。分析して、理解して、改善しようと考え込む。でもそうするとまた別の問題が起きるの。その問題に執着しはじめて、ずっと深刻に考え続けて、ほかのことが手につかなくなっていく。
気づいたことに、いちばん気をとられてしまうのよ。
だから、「そういう癖があるのかもしれないな」と思ったら、もう忘れていい。本当に、忘れていいの。意識しすぎず、注意しすぎず、それでいて潜在意識はちゃんと動いていくから。ふとしたときに気がついて、ふとしたときに変わっていく。それで充分なのよ。
今できることは、目の前の暮らしをなるべく心地よくすること。心地よい家にして、それでもまだ「なんかつまらないな」と感じたら、何がつまらいのかな? って小さく問いかけてみる。怒っているな、これじゃないな、って感じたことをちゃんと受け取って、その先にある「本当は何と一致したいのか」を、ほんの少しだけ探してみる。
自分と一致するって、すごく小さなことなの。大げさなものじゃない。でも見失ってしまうのは、自分の感情の癖にとらわれてるから。
癖に気づいたなら、それだけでもう半分は終わりよ。あとは肩の力を抜いて、目の前をちゃんと生きてみて。